今回のマインドセット✖️時事ニュースは
香港の緊急法で決まった【覆面禁止法】から紐解き、現在激動の渦にある香港から学ぶ新たな世の中形を学んでいきましょう!
今日から見方が変わるニュースを5分で解説します
今日あなたは歴史の一部を体感するのです。
では今日もいきましょう!
そもそも香港はなんでデモしてるの
まず、おさらいたいのが香港はなぜデモ真っ最中なのかという事。これを簡単に説明しましょう、それは香港という独特な国の歴史が影響しています。
え?香港って中国じゃないの?
という方も多いでしょう。そういう方は昔、香港を日本が統治していた事も知らないのではないでしょうか。そう、香港は約3年ほど日本が戦時中に統治していた事があります。
歴史上色々あれど、香港は昔から本当に支配の連続にあった難しい土地柄なのです。香港は1800年頃までは中国の支配にあり、その後アヘン戦争によりイギリスと中国が激突。イギリスの植民地になります
その後日本がイギリス支配の香港に攻め込み、日本の統治となった訳です。さらにその後日本が敗戦し、香港はイギリスの植民地に戻ります。中国は返してくれと何度も交渉、1997年中国に返還されたわけです
いきなり中国ですよと言われましても…
と、香港の人達は思ったに違いありません。1842年から約100年以上も中国ではなかった訳です。その間に起こる中国の共産党による拡大や情報統制を見てきた1番の隣国である香港は震え上がったに違いありません
中国→イギリス→日本→イギリス
と繰り返してきた香港は、独自の文化を作り上げてきました。1番大きい違いは『共産主義ではなかった』という所だと思います
そうなんです!香港はイギリスの植民地だった為、資本主義だったわけです。それがいきなり共産主義になるわけですね。これは自分だったら国外に出る事を検討するレベルです
なので中国も香港を尊重し、それを認める形を取らざるを得なかったわけです。なので現在、1つの国に『資本主義』と『社会主義』の2つが存在する、世界でも例を見ないケースになりました
これが、たまに聞く『一国二制度』(いっこくにせいど)というやつです。1つの国に2つの文化、これは関西弁と標準語みたいな優しいものではありません。日本語とオランダ語くらい違います。もはや理解できるのかという感じ
香港の絶妙な位置
皆さんは『香港』の国の場所をご存知でしょうか?なんというか、真ん中らへん?位に思ってませんか?僕は思ってました
しかし、この国の位置を見ればいかに香港という国が微妙な場所にあると分かる事でしょう
ここです。
周り全てを中国に囲まれ、少し先に台湾があります。これはもう中国と言われても仕方ないレベル。あまりに小さい、というより中国が大きすぎるのです。
この僅かな土地で香港は、イギリスの植民地の間に大量の移民が移動して海を利用し貿易と金融を駆使し目覚ましい発展を遂げました。中国とは全く違う1つの国と文化がそこにはありました
植民地と租借(そしゃく)
植民地は聞いたことがありますが、租借って聞き慣れませんよね。どちらとも同じ様な捉え方ですが、租借はリースしてるといったニュアンス。結局どちらも同じなのですが、イギリスは中国に対して香港を租借地として認めさせていました
リース期間は99年。これは当時で言うところの無期限という感覚だったみたいなんですが、1898年その契約は結ばれたわけです
時は過ぎ1997年。本当に99年経ったから返還してくれ、となったわけなんですねぇ。そこから約20年の現在、一国二制度を認めるなど中国は香港を尊重しながらうまく均衡を保ってやってきました
しかし中国の計画は着々と香港に忍び寄ります…
逃亡犯条例の【改正案】制定
なんとか仲良くやっていこうとするものの、すれ違いが多発します。中国は、香港も中国の法律の元やっていくべきだとの主張を変えませんでした。一国二制度という特別な権利を尊重しつつも幾度となくぶつかるのには理由があるわけですね
それは、香港には『表現の自由』が認められている事でした。社会主義の中国では検閲や規制により都合の悪いことはネットでも検索はできません。しかし香港ではそれができてしまう…それは同じ国として中国は面白くありません
そんなさなか、2018年に事件が起こります。台湾で殺人を犯した犯人が香港に逃げ込み裁判にかけられなくなる事件です。
元々イギリスの植民地時代から逃亡犯条例(犯罪者を引き渡すこと)はありました。『司法制度や刑事制度があり、人権が守られてる国にはちゃんと引き渡しますよ』という内容です。
しかし、台湾と香港での身柄引き渡しがありませんでした。そこで香港は中国本土を含む台湾、マカオとの引き渡し協定を改定案として結ぼうとしました
はい!そこのあなた!
ふーん( ´_ゝ`)と、思ったでしょう?別にええやんと。問題はここです。『中国本土を含む』、ココ!
はぁ?( ゚д゚) と思いますよね。
中国本土に人を引き渡す権利は、今までの流れを見てわかるように『一国二制度』という他に類を見ない文化によって無かったわけです。それを良しとしてしまうと、『もうそれ中国ですやん!』となったわけです
国家転覆罪という無敵技
もう少し深掘りすると、中国の魔の手は確実に香港をむしばみ続けてきました。中国は議員などに共産党を支持する人たちを少しづつ送り込み、実質中国有利の形を作り始めていたのです
それに反発するように中国反発の活動家は香港に集中します。なぜならば中国では規制が厳しく国内の活動家は必殺技『国家転覆罪』(こっかてんぷくざい)で捕まえてしまえます
こいつは割と何でもありで、悪口書くだけで捕まります(笑)すごい技を思いついたものです。まぁそれが共産主義ということなんでしょう
それを踏まえて香港で考えてみれば、このまま続けば政治も抑えられてるし中国になってしまうのでは?と考えるのは自然な事で、香港内の活動家は一掃されてしまうかもしれないわけですね
立ち上がった香港人
この改正案は、香港の人の民意ではありませんでした。政治は抑えられつつあった経緯もあり、ほぼ審議もないまま改正案は通過していくのです。
今までも中国に対して香港の人はとても敏感で常にデモを起こしてきました。共産主義はデモや集会は国家反逆の原因になるので取り締まる、この繰り返しの歴史です
しかしついに均衡は壊れます。今回の改定案はさすがにやばいと、香港の人もブチギレ、さらに中国ももう国の統合に詰めの段階なので強行。デモに次ぐデモは怪我人、逮捕者を出しまくります
つい先程、18歳の高校生が至近距離から警察に銃で左胸を撃たれました。実弾でした。この高校生は今、危篤状態に陥り、病院で治療中です。
あの警官は銃で足を狙うのではなく、心臓を標的にしました。殺人行為と同然です。 pic.twitter.com/KPXqzjEG7q
— 周庭 Agnes Chow Ting (@chowtingagnes) October 1, 2019
さて、ここで今話題のやつの登場です
覆面禁止法の制定
デモを制圧したい中国、しかしこれといった悪い事をせず法の範囲の中で主張する香港人。賢いですねぇ香港の人は、これから法を犯してないので捕まらないわけです
すると、中国は次の手を打ちます。それが『覆面禁止法』です。顔がバレてしまったら捕まる可能性があるわけなので、デモの間は当然皆顔を隠すわけです。
なら、『顔を隠したら罪』にすればええやん!と思いつき、これまた審議なく速攻で制定。これにより顔を隠したら捕まるし、顔を隠さないとデモで目をつけられて何らかしらの罪で逃亡犯条例で中国に送られてしまうことになります
これは、もう詰みゲーです
しかし、これを他国は見て見ぬ振りをしていいのでしょうか?
写真です。
このデモ参加者はまるで人質みたいです。そして警察は法的な責任を一切取らないし、政府も一切警察を批判しません。それでも香港政府は「香港は法治社会だ」と言えますか?
Source:https://t.co/giRqIJ8y53 https://t.co/96aTvSMpaw pic.twitter.com/pF7Jqpk7GT
— 周庭 Agnes Chow Ting (@chowtingagnes) September 30, 2019
この全ての流れを見て理解するべき
香港の活動家は、ツイッターで警戒と、今の現状を呼びかけています。そしてそれは世界で報道され私達もニュースで知ることになってます
しかしこれがもし中国に統一されていたのなら、このニュースは私達のところまでは届いて来ないのです。ネットに規制がありますからね
只今、香港政府が緊急法を引用して覆面禁止法を成立させました。こんなバカバカしい法律を実施したら、市民の怒りは上がるしかないです。
でも、一番大きな問題点は緊急法です。緊急法を通して、政府は立法会を回避して直接法律成立することができます。いわゆる、政府のやりたい放題になります→— 周庭 Agnes Chow Ting (@chowtingagnes) October 4, 2019
この活動家が発信できるのは今まで説明してきた通り
【まだ香港でいられているから】
なのです。これが中国になったら…と考えるとこの問題は決して他人事ではないはずです。台湾も日本も明日は我が身なのです。香港も日本であった時期もあるのは説明の通り、これを見捨ててもいいのだろうか。今日本の対応が求められているのかもしれません
まとめ
いかがだったでしょうか?
何気なく見ていたニュースでしたが、香港の人のマインドの強さを肌に感じる事でしょう。我々がそうだったらどうなのか?これを感じた方もいたかもしれません
約150年に及び植民地と返還・統合に悩まされ続けてきた香港を、一概に『香港って中国じょないの?』と片付けて良いはずがないと今日分かったはずです
今香港はまさに激動の時代を迎えています。ここで踏ん張れるかどうかで全てが変わります。無駄なあがきかもしれないけど命がかかっている彼らのマインドを学び、見届けましょう
何事もなく統合されニュースも聞くことも無くなり静かになったなぁと忘れ去られる事があれば、そこはもう闇に包まれた世界なのかもしれません。
では、また!
皆様最後まで読んで頂きありがとうございます!
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